少女と過保護ーズ!!続
『あ?』

『ん‼』


両手を差し出し抱きついてこようとするアレ。


しかし、如何せんアレは背が低い。

俺の首には届かない。

両手を差し出したまま、ジーっと見てくる。


仕方ないから、しゃがんでやれば嬉々として抱きついてきた。

香水じゃない、甘い甘いお菓子の匂い。

ココアの匂い。

ああ、子供の匂いってヤツか。


『クッ』


おもわず笑ってしまう。

すると、シゲが目を真ん丸くし、女が顔を赤くした。


『お?』


もっと嗅ぎたくて抱き上げる。

なんだろうな、懐かしい。


『お姉さん‼ユッキーは今あたしに夢中なの‼』


誰がユッキーだ。



『ブハッ‼』



シゲが吹いた。

後で殴る。


アレは俺にギュウウウッと抱きついたまま、女を見るとそう言って挑発的に笑う。


『感情を持たない??んなわけあるかっ‼ユッキーも怒って怒って怒って』


怒ってばっかりじゃねぇか。

まぁ、怒ってばっかりだったがな。


『普通に笑うし、悲しむ。冷血冷酷人間??ふざけるな』


最後で女を睨むアレ。

何でお前が怒る?

アレは怒っていた。

シゲは理由がわかっているらしく、柔らかく笑ってる。


が、俺のさっきの笑みでアレの言葉に重みが出た。

女には効果覿面。


『・・・フンッッ‼あんたみたいなロリコン‼こっちから願い下げよ‼いい!?あたしがあんたを振ったんだからね‼』


バァァァーーーーン‼

捨て台詞を残し去っていく女。


『取りあえず』

『ん?』

『誰がユッキーだ』

『のぉぉぉぉぉ!?』

『おチビーーー‼』


ユッキーにイラついてた俺はアレを投げた。



その後、なんで怒ったのかと聞けば。


『"家族"をバカにされて、黙ってられない』


"家族"ーーー。


『俺がお前の?』

『海斗さんがいつも言ってる。ユッキーは俺の大事な"家族"だって』


バカ犬が・・・・。


『海斗さんの"家族"ならあたしの"家族"。海斗さんがお父さんなら、雪代さんはお母・・・・』

『おらっ』

『のぉぉぉぉぉ!?』

『おチビーーー‼』


誰がお母さんだ。

イラついたから投げてやった。


『みかん‼‼』


などとほざいてアレは絨毯の上に落ちた。

みかん?食いてぇのか?

しかしなんか受け身が取れてきてんな??

順応してきたってことか。


アレにもシゲにも見られないように俺は笑った。
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