少女と過保護ーズ!!続
ハイネside


油断したね。

まさかこのタイミングで来るとは思わなかったよね。

まさかクッキーにかじりついてる真っ最中とは。


「「・・・・・・」」


目を合わせたまま、雪代さんと目を合わせたままクッキーをかじるあたし。

いやー、雪代さん今日も美カッコいいですな‼


カリカリカリ……


雪代さんは一度病院に来てくれたんだって。

あたしが眠ってる間に。


カリカリカリ……


海斗さんが

「ユッキーには言うなって言われてるから内緒だよ」

ってこっそり教えてくれた。

凄く心配して、あんな雪代さんは、海斗さんも凛さんも見たことないって。


『本当に内緒だよ!?僕、バレたらヤバいとこに投げられるからね‼』


必死にあたしに口止めする海斗さん。

必死だった。

物凄い必死だった。

投げるはわかる。

雪代さんの必殺技だ。


しかし、ヤバいとこって??

????

凛さん曰く


『雪が投げるのは、本当に気に入った人だけよ』


だそうだ。

てことは!?

あたしも気に入られてんの!?


マジで!?

やっほーーーー


「とりあえず、食うのを止めろ」

「ぬん!?」


止めろ言われた‼

無理さっ‼

この美味しいクッキーを途中で止めるなんて‼

後もうちょっとやしっっ


カリカリカリッッ‼‼


急ぐっっ‼

んぐっ!?


水分ーーーーーーーーーーーー‼??


お口の水分がなくなったぁぁぁ‼‼

オタオタとココアを口にしようとしたら


「ハイネ」


雪代さんに呼ばれる。

いつもの覇気を感じられない声。

その声に宿ってるのは…………不安??

表情はいつもと変わらない。


でも最近ずっと皆のそんな声を聞いてきたからわかるよ。


だから


「雪代さん‼」


元気良く、いつものように呼ぶ。

大丈夫だよ、の意味を込めて笑いながら。

すると、少し……ほんの少しだけ、雪代さんの目が柔らかく細まった。


あっ、アレきっと安心した表情だ‼

そう思ってたら、顎をクイッとされた。


え……?


それはアレですか……?

投げられに来いってことですか……?


そうですよね。

心配かけましたからね‼

志門のことも待ってくれてるし。


良いでしょう‼

あたしも女だ‼


ここは華麗に投げられましょう‼‼


フフンっと鼻息も荒く雪代さんの元へ向かう。


あたしの鼻息に嫌な顔をする雪代さん。


傷付く‼

ムーッと膨れっ面となるのは許してもら……


「にょごしっっ‼??」


投げられる覚悟で向かったあたしは



大きな腕に抱きしめられた。
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