少女と過保護ーズ!!続
「「…………」」


動きたいのに動けない、そんな二人を見据えて言う。


「雪代さん」


返事はない。

でも目線は向けてくれる。


「娘だって言ってくれてありがとう。凄く嬉しい」

「……ああ」

「だからこそ、雪代さんに八雲さんとのことを認めほしい」


八雲さんの側に居たいの。

八雲さんしか考えられないの。


「ダメなとこがあったら二人で直すから、どうか交際を認めて下さい」


"娘"と言ってくれるなら。

"父"に認めてもらいたい。


「…………」


視線を逸らす雪代さん。


「八雲さん」

「ハイ‼」


あたしにしては低っっい声が出た。

それに、ビクンッとなって背筋を伸ばし返事をしてくる八雲さん。


「許しなんかいらないなんて言わないで……」

「……ハイネ」

「ずっとずっと一緒に居たい。だからこそ、皆に…家族には認めてもらいたいの」


赤の他人なんかどうでもいい。

でもあたしの大事な家族だけには。

祝福してもらいたい。


「お願いします」


竜希さんに抱っこされて…だけどあたしは二人に頭を下げた。


「「…………」」


二人は何も言わない。


「よし‼」

「ん?もういいのか?」

「うん。ありがとう竜希さん。言いたいことを言えた」

「おう。んじゃ帰るか」

「おう‼」

「チビも大分大人になったなぁ。お兄ちゃんは嬉しいぞ」


さっきまでママだったのに。

でもその言葉は嬉しい‼

あたし大人に近づけてるかな?


「のぁっ!?」


笑いながらあたしを高い高いしてくる竜希さん。

いやいやいや、さっきの感動はどこへ!?

高い高いって、めっさ子供扱いじゃん‼


てか、嫌な予感が……

嫌な予感………………ゴンッッ‼‼


「ぐぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっっっっ‼‼」


桂から「女子力‼」と注意を受けそうな雄叫びを上げる。


「「ハイネ‼‼」」

「ハハハハ‼ぶつけたか‼悪ぃ、悪ぃ‼」


高い高いされたことによって、高い所にあったあたしの頭は見事ドアの上の部分にぶつかった。

おもいっきり‼

しかも良い音がした‼


「軽っっ‼謝るの、軽っっ‼」


ケラケラ笑いながら謝ってくる竜希さんを涙目で睨む。

いーだーいー‼

心配してくれてるけど、近寄って良いものかとワタワタしてる八雲と雪代さん。


が、あたし達はそんな二人を無視。


「背、高くなったぞ‼」

「マジかっ!?それは凄……って、たん瘤じゃん‼それたん瘤分だけじゃん‼すぐ元通りに戻るしっ‼」

「なんだと!?んじゃ、今の内に背が高くなった嬉しさを噛み締めとけ‼」

「目線は変わらんし‼嬉しい所か痛みしか……」

「目線が変わらん!?しかたない、んじゃ、もう一丁‼」

「なんで!?止め……止め……」


ゴンッッ‼‼


「にぎゃああああああああああ‼‼」
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