キミのために一生分の恋を歌う -first stage-
「もうすぐ花火、始まるかな」
「そうだね」
窓際に人が集まって来る。
大きな音を立てて、花火が開く。
耳に響く、心地よい音と光。
私たちはちょっとだけ遠くから見守っていた。
「私、思いついたことがある。次のライブでやりたいこと。晴さんや私の歌を聴いてくれる人にこの気持ちをちゃんと返したいって思って」
「小夏の気持ちがこもったいいライブになりそうだね」
「全部、晴さんのおかげ」
「小夏のためになったら嬉しい」
花火はほとんど休むことなく、どんどん上がった。
カラフルな色がとても眩しい。
晴さんのおかげで私はまたこんなに綺麗な世界があることを知ることができた。
「晴さん、ありがとう」
「ううん」
そして花火の一際大きな音が響いた時、私は本当に小さな声で呟いてみた。
……あとね、私、晴さんのことが好き。
ねえ、この声は届いているかな。
私は晴さんのことだけを見ていた。
晴さんは花火のほうを見ていた。
この気持ちはもう止められない。
私はあなたを好きになって、本当にしあわせです。
咲いては消えていく、花火に願った。
もしもこの願いが叶うなら、命が尽きてもいいから。
晴さんのことをめいっぱい愛して、晴さんに私のことを忘れないでいて欲しいよーー