キミのために一生分の恋を歌う -first stage-
管理事務所には小春と2人で行くことにする。
晴さんとすみちゃんは2人で待っていてくれるとのことで、ちょっと珍しい組み合わせだからどんな話をしてるのか気になったけど、私も仕事だから自分のことに集中する。

「ライブの始めに雪を降らせるパフォーマンスをしたいんです」

私たちは予め用意していた動画や資料を先方に提出する。

「海外だとこんな感じで、スノーマシンや送風機を使っての演出があるみたいで。ライブでは紙吹雪やテープなどがメジャーですけど、あえてこの夏の時期に来てくれたお客さんをビックリさせる演出にしたくて」
「規模が小さめで季節的にも冬が多いですけど、似たようなイベントはうちでも多くやってます。できないことはないですが、この規模ですと人員は結構要りますね」
「うちのスタッフから人は出せますが、いわゆる素人でも大丈夫でしょうか」
「うん、メインはうちで動かしますのでサポートに入って貰えるなら可能ですよ」

小春がここで話を挟む。

「もし良かったら会場にここのスキー場のパンフレットなども置いてください」
「え、それはありがたいです」
「こちらこそ、急なお願いをしてますから、他にもご希望な事がございましたら何でも。今後ともよろしくお願いします」
「はい。では後の詳細は連絡するのと、リハーサルの日に。良いイベントになるといいですね、bihukaさん」
「ありがとうございます」

小春と2人で立ち上がり、深く頭を下げる。
それから実際の機械の見学などをして、30分くらいで事務所を後にすることができた。

外に出ると、すみちゃんと晴さんが仲良さそうに話していた。
でも少しだけ晴さんは暗い表情にも見えて、何かあったのかなと思った。
確認するにしても後がいいだろうと思い、小春と一緒に晴さんの元へ急いだ。
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