傷心女子は極上ライフセーバーの蜜愛で甘くとろける
「これから救護室へ運ばせていただきます。失礼」
そう言って身を屈めた彼が軽々と凪を抱き上げた。隆起した胸板に体が密着して、狼狽えた凪の口から小さな悲鳴が漏れた。
「あ、あの!自分で歩けますから!」
「溺れかけていたんだ。今は大丈夫と思っていても、これから異常が出てくることもある。いいから大人しくしていて」
「は、はい……」
存外厳しい口調でたしなめられ、凪は口を噤む。
真剣な顔で彼が浜辺にある救護室へと目指す中、凪の心臓は異常なほど高鳴っていた。
お姫様抱っこをされたことなんて初めてだ。女子の平均よりいささか大きい凪を抱えても、彼の頑健な体はびくともしていない。体幹をしっかり鍛えているんだろう。
(だって、腹筋もすごいし……)
お互い水着なので、生身の肌が密着しているのだ。凪の脇腹あたりに彼の腹筋が触れているが、綺麗に割れているのが見なくてもわかる。実際先ほど見た時にはしっかり六つに割れていた。
(って……私、何考えてるの……こんな、変態みたい……)
彼はただ救助をしてくれただけなのに、変に意識してしまっていて恥ずかしい。自分は彼に迷惑をかけている真っ最中だ。不謹慎にも程がある。
己の変態じみた思考を猛省していると、いつの間にか救護室に着いていた。
そう言って身を屈めた彼が軽々と凪を抱き上げた。隆起した胸板に体が密着して、狼狽えた凪の口から小さな悲鳴が漏れた。
「あ、あの!自分で歩けますから!」
「溺れかけていたんだ。今は大丈夫と思っていても、これから異常が出てくることもある。いいから大人しくしていて」
「は、はい……」
存外厳しい口調でたしなめられ、凪は口を噤む。
真剣な顔で彼が浜辺にある救護室へと目指す中、凪の心臓は異常なほど高鳴っていた。
お姫様抱っこをされたことなんて初めてだ。女子の平均よりいささか大きい凪を抱えても、彼の頑健な体はびくともしていない。体幹をしっかり鍛えているんだろう。
(だって、腹筋もすごいし……)
お互い水着なので、生身の肌が密着しているのだ。凪の脇腹あたりに彼の腹筋が触れているが、綺麗に割れているのが見なくてもわかる。実際先ほど見た時にはしっかり六つに割れていた。
(って……私、何考えてるの……こんな、変態みたい……)
彼はただ救助をしてくれただけなのに、変に意識してしまっていて恥ずかしい。自分は彼に迷惑をかけている真っ最中だ。不謹慎にも程がある。
己の変態じみた思考を猛省していると、いつの間にか救護室に着いていた。