傷心女子は極上ライフセーバーの蜜愛で甘くとろける
 その日の夜。家に帰ってベッドに寝転がりながら、スマホで漣の名前を検索してみた。
 
 SKリゾートのホームページに漣の名前が載っていた。取締役で、マーケティング戦略本部の本部長らしい。
 今後のSKリゾートの海外事業展開について語るニュース記事に、漣の写真も載っていた。スーツを着て真面目な顔でビジネスについて語る漣の姿は、凪の知る姿とは別人に思えた。

 水泳の記録も載っていた。彼が高校一年生の時の関東大会のものだ。彼の努力の証。愛おしく思えて、タイムを指でなぞる。
 
 さらにネットの海を辿ると、凪を驚愕させる一つの記事を見つけた。

 ――モデル・瑠夏の交際相手は、超イケメンホテル御曹司!

 半年くらい前に出たらしい週刊誌のネット記事だった。
 テレビにもよく出ているファッションモデルの瑠夏が、夜の路上で男性の腕に甘えるようにくっついている写真が掲載されている。

 肝心の男性の顔はモザイクでぼかされていた。けれど記事をスクロールしていくと、相手男性の情報が写真と共に詳しく記されていた。
 
 それは昼間に見た、ファッション誌に掲載されていた漣の写真。目元は申し訳程度に黒線で隠されていたけれど、見間違えるはずもない。

 心臓を鷲掴みされたように、凪の胸に鋭い痛みが走る。
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