過去夢の少女
「できれば、嫌な思いをしなくていいように立ちふるまいたいかもね」
その言葉の意味が一瞬理解できなくて「え?」と、聞き返す。

けれどお母さんはスッと立ち上がると「もう寝るわよ」と一言言って自室へと戻っていってしまったのだった。

リビングにひとり残された私は漫才師の声を聞きながら閉じられたドアをジッと見つめていたのだった。
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