過去夢の少女
ボールをぶつけられた体はあちこち痛み、立っているだけでズキズキと痛みが増してくる。

腕まくりをして確認してみると、すでにあちこちが腫れ始めているのがわかった。
このままじゃ明日には全身青あざだらけになってしまうだろう。

『誰か助けて!』
必死の叫びもどんどん小さくなっていく。

どれだけ叫んでも誰もこない。
誰も、教室に自分だけがいないこに違和感を持っていない。

私は恐怖と孤独に苛まれてズルズルとその場に座り込んでしまったのだった。
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