離婚するつもりだった。
「ミンスパイとミートパイはどちらがお好きですか?」
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「……そういうことを言ってもらえる人生、憧れます」
「ん?」
「いえ、私のようにモテようとしなかったり、仕事でも特に可愛げがないと『愛され』って無縁なので。時任さんのような人に、プライベートでそういうこと言われる人生良いなあって」
「……うん?」
「自分も言って欲しいとかじゃなくて! 私はもうその辺諦めついているつもりだったんですけど、時任さんにこれからそれを言われる誰かが、羨ましいなって、思ってしまって」
「うん。何を言っているのかよくわからない」
「わからない……」
「俺、いま体良く振られたのかな? それともまだ望みがあるんですか」
「振られた? 望み? 私……こう……恋愛経験なるものがろくになくてですね……。いまの、告白なんですか」
「わかりにくかったみたいなのでストレートに言いますけど、俺は佐伯さんのことが好きです。結構前からですね。眼中に無いみたいだったので、まずは知り合いになるのが目標でしたが。いきなり、休日に、自分の部屋で湯上りで俺の服着て美味しそうにご飯食べていたら言いますよ。むしろ今言わないでどうする、って」
「確かに、突発的な偶然で疑似的なシチュエーションとはいえ、ここだけ取り出してみるとかなり私たちの関係が進展した状態ですよね。キスも……」
無意識に、袖から少しだけ出た指で、唇をなぞる。
時任の視線を感じた。
目が合うと、こちらの気まずさを吹き飛ばすように明るくにっこりと笑われた。
「あんまり言われたくなかったらごめんなさい。今の、かなりあざと可愛かったです」
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魔法使いのアダムは、三年の眠りから目を覚ましたとき、自分が取り返しのつかない状況に陥っていることを知らされた。
眠りにつく前に関係を持った婚約者エイプリルとの婚約は、彼女たっての願いにより解消されていた。
そしてエイプリルは、たったひとりで子どもを育てていたのだった。
アダムとの間にできた子を。
※第6回ベリーズカフェファンタジー小説大賞・1話だけ部門参加作品です。
長編の冒頭にあたる部分を短編形式でひとまずの完結まで書いています。
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公爵令嬢の婚約者である王子に、あのセリフを言われたら詰み。
絶対に巻き込まれたくない男爵令嬢の戦いがそこにある――
このところ、貧乏貴族の娘であるミントは、公爵令嬢からはきつく当たられ、その婚約者である王子にはなぜかつきまとわられている。
このままでは、「貧乏娘が身の程もわきまえず婚約者のいる王子に言い寄った」という状況が出来上がってしまい、二人の婚約破棄騒動に巻き込まれてしまうのでは……!?
どうにかしたい、とミントが相談したのは怪しい毒草マニアのお師匠様。
彼らに飲ませてしまえと取り出してきた薬は……
※作中の薬の効用はフィクションです。
※他サイトにも公開しています。
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