イケメン転校生に恋をした

 「君は僕になんて興味ないよなって思う度に胸が痛むんだ。だけど、僕は君のことを諦められるわけがないじゃないか……」

 ただの歌のはずなのに、まるで私にささやいているように聞こえてしまう。
 しかも、大翔君歌うますぎだよ。これじゃあ、鬼に金棒過ぎる……。

 私、今顔を赤くしてないよね⁉
 大丈夫だよね?

 もし、顔が赤くなっていたら……
 ああ、もう。楽しいはずのカラオケなのに、これじゃあただの羞恥プレイだよ。
 歌聞くのは楽しいけど。でも、ラブソングは正直反則!!



 そして何とか殺人兵器、大翔君の歌を耐えきった。
 だけどそれで緊張が終わるかと言えばそんなこともなくて……


 この歌の次に歌うなんて無理だよう! 神様は私に試練を与え過ぎです。

 ああ、大翔君、私のへたっぴな歌をどうか許してください。

 本当は恋愛ソングが好きだ。
 だけど私までそんなものを歌ってしまったら、空気が変なことになる。
 いやそれは建前、私が恥ずかしくて死んじゃうだけだ。

 困った結果、刑事ドラマのオープニング曲を入れた。

 この曲は、話題沸騰中の男性歌手が歌っていることで、話題を集めた曲だ。
 これならそこそこ得意な歌のはずだし、愛のささやき的なワードが出て来ることも無い。
 うん、完璧だ。私はそう思った。
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