イケメン転校生に恋をした


 その後、話し合って、吉井君には小道具旁を提案して何とか収まった。どうやら、劇=絶対に出なきゃならないと思っていたそうだ。


 次は劇を何にするかという話し合いになった。オペラ座の怪人、リトルマーメイド、ロミオとジュリエット、赤ずきん、色々と出たが、やはり難しくない方がいいという事で、簡単に出来る劇である、ロミオとジュリエットになった。



  簡単、簡単。十分に難しい劇な気もするけど、そこはおいといてだよ。
 これには主役とヒロイン役がいる。

 次は役決めをすることとなっている。
 ここが勝負。
 もしも仮に私がジュリエット、大翔君がロミオなら、合法的に劇の中で触れ合えるし、練習とかで彼とさらに仲良くなれる。
 そう、今が勝負なんだよ。


 「では早速主役を選びましょうか。まずはジュリエットをやりたい人」


 主役はロミオでは?という疑問をすぐに飲み込み、来た!! と思い、すぐさま手をまっすぐ上に上げる。
 だが、三人あげている。これは、あっさりと私にはならないみたい……。
 ここで、ジュリエットじゃなく、ただのモブ役などになるのは嫌。
 どうか頼みます。


 ここで、目立たない役になってしまったら、大翔君と劇の中で触れ合えないってことになるんだもん。
 そんなの嫌だよ。


 そして、単なるクジじゃあつまらないという事で、アピールタイムになった。
 お願い、皆つまらない理由であって。
 私の理由もくだらないけれど。その理由でも勝てるような理由であってよ……。


 私は最低だ。
 だって、私の理由が皆にウケるよりも、他人の理由がウケないことを願ってるんだから。


 私は、皆に見えない様に手を祈りのポーズにする。
 お願いします!!
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