男性不信のお姫様と女性不信の王子様はカボチャ姫を愛す
ますます様子が変な王子様
なぜ……
なぜ私だけ侍女ではなく、アレクシス王子が直々に部屋まで案内されているのかしら……?
お兄様は侍女の方に案内されて行ったのに。
それにしても広すぎてラビリンスのような城ね。
一度迷ったら、部屋に辿り着けずに野垂れ死んでしまうかもしれないわ。
まだ死にたくないわよ……私。
「エレノア、先程は父上と母上がすまなかったね。驚かせてしまっただろ?」
「いえ、歓迎していただき嬉しかったです」
ーーえぇ、それはもうかなりビックリでしたわよ!!
「久しぶりにエレノアに会えて嬉しいよ……」
「そ、そうですわね…… 私も嬉しいです」
「本当にっ!? 私に会えて嬉しいのかい?」
「えぇ、はい……」
ーー本当はどうして私はここにいるのかをご説明願いたい!!!!
「私はずっとエレノアに会いたかったんだ!! 四日間の滞在期間中エレノアと一緒に過ごせるのが楽しみだよ!!」
「そうですね……」
実はすでに帰りたい気分だなんて言えないわよね。
「着いた。ここだよ、ここがエレノアの為に用意した部屋だよ!!」
勢いよく部屋の扉が開かれる。
こ、こ、これは……なんと……花だらけの馬だらけ。
「す、すごいお部屋ですわね……」
「エレノアは花と馬が好きだから、部屋中に花を飾って、カーテンや寝台のシーツ、絨毯も全部花柄にしてもらったんだよ。それにエレノアは馬が好きだろ。馬のぬいぐるみも沢山買い集めておいた。この木彫りの馬もエレノアが好きそうだと思って!!」
「…… えぇ、まぁ……」
「それにこれを見てほしいッ!!!!」
得意げなお顔をしたアレクシス王子が、壁に飾られた大きな馬の絵に向かってピシッと手を伸ばす。
「この馬の絵は一番目につきやすい所に飾っておいたよ。ちなみにこの馬の絵は私が描いたんだっ!!」
どうりで……奇妙な馬の絵が飾られていると思っていたのよ。
「そうだったんですか…… アレクシス王子がこちらの馬の絵を……」
ーー変な絵を……
「ああ、何度も描き直して一番上手く描けたやつを飾ったんだ!! この馬の絵はベルを思い出しながら描いた私の力作だよッ!!」
ーーなんですってっ!!!!
この奇妙な馬の絵がベルですってっ!!
記憶違いも甚しいわ!!
「…… どう? 私が用意した部屋を気に入ってくれた……?」
あまりにも詰め込み過ぎて非常に悪趣味な部屋になっているのだけれど……。
ベルの絵は以ての外だし。
だけど、そんなこと言えない……言える空気ではない……
「か、可愛らしいお部屋をご用意していただき…… とても嬉しいです」
「そうか良かったッ!! エレノアは絶対に喜ぶんじゃないかと思ったんだ。私からのサプライズだよ!!」
ーー本当にサプライズですこと……
「それと…… エレノアにお願いしたいことがあるんだ。私のことはアレクシスと呼んで欲しい。その方が気軽だし、そう呼ばれたいんだ……」
「わかりました。ではそうしてお呼びさせていただきます」
「…………。」
なんで黙って私を見るの?
あっ、、
すぐ呼べってことね。
「アッアレクシス……」
なんだか照れるわね……これでいいのかしら?
「呼んでくれて嬉しいよ、ありがとう!!」
「いえ……」
しばらくお会いしていない間にますます様子が変になってるわね……大丈夫なのかしら?
「エレノア、これから庭園へ一緒に行かないか?」
えーーーー!!嫌だ、嫌だ、嫌だっ!!!!
ディナーまでベッドでゴロゴロしたい、ゴロゴロしたいッ!!!!
けど……ものすご~~く一緒に行きたそうな顔をしている……
うーーーーぅ。
「はい、是非……」
「よかった。それでは一緒に行こう」
わかってしまったわ……
私って案外流されやすいタイプよっ!!
なぜ私だけ侍女ではなく、アレクシス王子が直々に部屋まで案内されているのかしら……?
お兄様は侍女の方に案内されて行ったのに。
それにしても広すぎてラビリンスのような城ね。
一度迷ったら、部屋に辿り着けずに野垂れ死んでしまうかもしれないわ。
まだ死にたくないわよ……私。
「エレノア、先程は父上と母上がすまなかったね。驚かせてしまっただろ?」
「いえ、歓迎していただき嬉しかったです」
ーーえぇ、それはもうかなりビックリでしたわよ!!
「久しぶりにエレノアに会えて嬉しいよ……」
「そ、そうですわね…… 私も嬉しいです」
「本当にっ!? 私に会えて嬉しいのかい?」
「えぇ、はい……」
ーー本当はどうして私はここにいるのかをご説明願いたい!!!!
「私はずっとエレノアに会いたかったんだ!! 四日間の滞在期間中エレノアと一緒に過ごせるのが楽しみだよ!!」
「そうですね……」
実はすでに帰りたい気分だなんて言えないわよね。
「着いた。ここだよ、ここがエレノアの為に用意した部屋だよ!!」
勢いよく部屋の扉が開かれる。
こ、こ、これは……なんと……花だらけの馬だらけ。
「す、すごいお部屋ですわね……」
「エレノアは花と馬が好きだから、部屋中に花を飾って、カーテンや寝台のシーツ、絨毯も全部花柄にしてもらったんだよ。それにエレノアは馬が好きだろ。馬のぬいぐるみも沢山買い集めておいた。この木彫りの馬もエレノアが好きそうだと思って!!」
「…… えぇ、まぁ……」
「それにこれを見てほしいッ!!!!」
得意げなお顔をしたアレクシス王子が、壁に飾られた大きな馬の絵に向かってピシッと手を伸ばす。
「この馬の絵は一番目につきやすい所に飾っておいたよ。ちなみにこの馬の絵は私が描いたんだっ!!」
どうりで……奇妙な馬の絵が飾られていると思っていたのよ。
「そうだったんですか…… アレクシス王子がこちらの馬の絵を……」
ーー変な絵を……
「ああ、何度も描き直して一番上手く描けたやつを飾ったんだ!! この馬の絵はベルを思い出しながら描いた私の力作だよッ!!」
ーーなんですってっ!!!!
この奇妙な馬の絵がベルですってっ!!
記憶違いも甚しいわ!!
「…… どう? 私が用意した部屋を気に入ってくれた……?」
あまりにも詰め込み過ぎて非常に悪趣味な部屋になっているのだけれど……。
ベルの絵は以ての外だし。
だけど、そんなこと言えない……言える空気ではない……
「か、可愛らしいお部屋をご用意していただき…… とても嬉しいです」
「そうか良かったッ!! エレノアは絶対に喜ぶんじゃないかと思ったんだ。私からのサプライズだよ!!」
ーー本当にサプライズですこと……
「それと…… エレノアにお願いしたいことがあるんだ。私のことはアレクシスと呼んで欲しい。その方が気軽だし、そう呼ばれたいんだ……」
「わかりました。ではそうしてお呼びさせていただきます」
「…………。」
なんで黙って私を見るの?
あっ、、
すぐ呼べってことね。
「アッアレクシス……」
なんだか照れるわね……これでいいのかしら?
「呼んでくれて嬉しいよ、ありがとう!!」
「いえ……」
しばらくお会いしていない間にますます様子が変になってるわね……大丈夫なのかしら?
「エレノア、これから庭園へ一緒に行かないか?」
えーーーー!!嫌だ、嫌だ、嫌だっ!!!!
ディナーまでベッドでゴロゴロしたい、ゴロゴロしたいッ!!!!
けど……ものすご~~く一緒に行きたそうな顔をしている……
うーーーーぅ。
「はい、是非……」
「よかった。それでは一緒に行こう」
わかってしまったわ……
私って案外流されやすいタイプよっ!!