男性不信のお姫様と女性不信の王子様はカボチャ姫を愛す
幻聴が聞こえます
ーー嫌々ながらもついて来てしまったわね。
「エレノア、ここが母上お気に入りの薔薇園だよ。エレノアは薔薇ジャムが好きだと言っていたから薔薇の花も好きなんじゃないかと思って見せたかったんだ」
ーーなんとまぁ規格外な広さの薔薇園ですこと。
「えぇ、薔薇ジャムだけでなく薔薇の花も好きですよ。とても壮観で美しい薔薇園ですわね」
これだけの薔薇があったら薔薇ジャムがどれくらい作れるかしら……？
いけない、、
こんなに美しい薔薇園を見て私は何を考えているの！！
「良かった、気に入ってもらえて。それと、エレノアに紹介したいんだが……… ヒュィ〜〜」
ーー急に指笛なんて鳴らしてどうされたのかしら？
「あっ！！ 青い鳥がアレクシスの方へと飛んできているわ……」
指笛の音と共に羽をはばたかせた青い鳥が、こちらをめがけ飛んできて静かにアレクシスの肩にとまった。
「この鳥は…… この鳥は…… スカイですね！！！！」
「あぁ、そうだよ。ウェンスティール国でエレノアに話していたスカイだ！！ エレノアに早く会わせたくてね」
うわ〜〜ぁ！！！！
「とても美しいわっ！！ スカイは青い鳥だったのですね！！」
「私は青色が好きだしね。美しい青だろう？」
「はいッ！！」
あまりの美しさに口がポカーーンとしちゃう！！
あ〜〜スカイ……なんて、なんて美しいの……もうメロメロよ私！！
「エレノアはスカイを気に入ってくれた？」
「もちろんです！！」
「じゃ、エレノアの肩に乗るようにしてあげる。私から離れた所でこの鳥笛を吹いてごらん」
「これを吹けば私の肩にスカイが乗ってくれるのですか？」
「やってみるといいよ」
ーーそれは絶対にやってみたい！！！！
アレクシスから離れるように私は歩き出した。
よしっ、、これくらいの距離でいいかしら。
歩みを止め、鳥笛を口にする。
吹いてみましょう！！
「ピューーーーー」
鳥笛の音に瞬時に気づいたスカイが、美しい青い羽を大きく広げ、私に向かって飛んでくる。
わ〜〜スカイが飛んできたっ！！
飛んできたーー私のもとに！！
「きたわぁ！！ 肩に乗ってくれた！！ スカイが私の肩に乗ってる〜〜♪ やったわアレクシスッ！！ 見てちょうだい！！」
スカイが飛んでゆくのを見て、こちらへ走り寄ったアレクシスに私は声を弾ませた。
「あぁ、ずっと見ているよ。エレノアは今どんな顔をしているんだ？」
…………へっ！？
今見てるって言ったばかりで何を言っているの……？
「どんな顔って…… スカイが飛んできて…… 肩に乗ってくれて…… とても嬉しいって思っていたんですけど…… 見てたんですよね？」
「ずっと見てる」
「…………。」
アレクシスが変なのは今に始まった話じゃないわ。もう放っておきましょう。
ーーそれよりスカイよっ！！！！
スカイ……この深い青……こんなにも綺麗な青い色の鳥を見たのは初めてだわ！！
うっとりとしながら肩に乗るスカイを見つめる。
「カボチャではない…… カボチャではない……」
んっ……！？
なんか小声でカボチャがなんとかって……今聞こえたような……気のせいかしら？
ーーきっと気のせいねっ。
あ〜〜スカイ……本当になんて美しいのかしら……見れば見るほど美しいわ。
いつまででも見ていられるわねぇ。
「カボチャではない、カボチャではない、カボチャではない……」
やだ、、
何かしら……？
またどこからかカボチャがなんとかって聞こえたわ……
私……幻聴が聞こえる……
長旅の疲れがでてしまっているようだわ。
早く部屋に戻って休みましょう。
幻聴が聞こえるなんて余程のことよ。
「アレクシス、すみませんが…… ディナーまで少し部屋で休んでもよいですか？」
「はっ、エレノア…… ごめん。気が回らず申し訳ないことをした。長旅で疲れているのに付き合わせてしまって……」
「いいえ、スカイにも会えて楽しかったです」
ーー最初は嫌々だったけど……。
「エレノアが楽しんでくれたのなら良かった！！ それでは部屋まで送るよ」
「ありがとうございます」
あの悪趣味な部屋で安眠できるかが心配だけど、幻聴が聞こえるくらいに疲れているのだもの。
しっかり身体を休めましょう。
「エレノア、ここが母上お気に入りの薔薇園だよ。エレノアは薔薇ジャムが好きだと言っていたから薔薇の花も好きなんじゃないかと思って見せたかったんだ」
ーーなんとまぁ規格外な広さの薔薇園ですこと。
「えぇ、薔薇ジャムだけでなく薔薇の花も好きですよ。とても壮観で美しい薔薇園ですわね」
これだけの薔薇があったら薔薇ジャムがどれくらい作れるかしら……？
いけない、、
こんなに美しい薔薇園を見て私は何を考えているの！！
「良かった、気に入ってもらえて。それと、エレノアに紹介したいんだが……… ヒュィ〜〜」
ーー急に指笛なんて鳴らしてどうされたのかしら？
「あっ！！ 青い鳥がアレクシスの方へと飛んできているわ……」
指笛の音と共に羽をはばたかせた青い鳥が、こちらをめがけ飛んできて静かにアレクシスの肩にとまった。
「この鳥は…… この鳥は…… スカイですね！！！！」
「あぁ、そうだよ。ウェンスティール国でエレノアに話していたスカイだ！！ エレノアに早く会わせたくてね」
うわ〜〜ぁ！！！！
「とても美しいわっ！！ スカイは青い鳥だったのですね！！」
「私は青色が好きだしね。美しい青だろう？」
「はいッ！！」
あまりの美しさに口がポカーーンとしちゃう！！
あ〜〜スカイ……なんて、なんて美しいの……もうメロメロよ私！！
「エレノアはスカイを気に入ってくれた？」
「もちろんです！！」
「じゃ、エレノアの肩に乗るようにしてあげる。私から離れた所でこの鳥笛を吹いてごらん」
「これを吹けば私の肩にスカイが乗ってくれるのですか？」
「やってみるといいよ」
ーーそれは絶対にやってみたい！！！！
アレクシスから離れるように私は歩き出した。
よしっ、、これくらいの距離でいいかしら。
歩みを止め、鳥笛を口にする。
吹いてみましょう！！
「ピューーーーー」
鳥笛の音に瞬時に気づいたスカイが、美しい青い羽を大きく広げ、私に向かって飛んでくる。
わ〜〜スカイが飛んできたっ！！
飛んできたーー私のもとに！！
「きたわぁ！！ 肩に乗ってくれた！！ スカイが私の肩に乗ってる〜〜♪ やったわアレクシスッ！！ 見てちょうだい！！」
スカイが飛んでゆくのを見て、こちらへ走り寄ったアレクシスに私は声を弾ませた。
「あぁ、ずっと見ているよ。エレノアは今どんな顔をしているんだ？」
…………へっ！？
今見てるって言ったばかりで何を言っているの……？
「どんな顔って…… スカイが飛んできて…… 肩に乗ってくれて…… とても嬉しいって思っていたんですけど…… 見てたんですよね？」
「ずっと見てる」
「…………。」
アレクシスが変なのは今に始まった話じゃないわ。もう放っておきましょう。
ーーそれよりスカイよっ！！！！
スカイ……この深い青……こんなにも綺麗な青い色の鳥を見たのは初めてだわ！！
うっとりとしながら肩に乗るスカイを見つめる。
「カボチャではない…… カボチャではない……」
んっ……！？
なんか小声でカボチャがなんとかって……今聞こえたような……気のせいかしら？
ーーきっと気のせいねっ。
あ〜〜スカイ……本当になんて美しいのかしら……見れば見るほど美しいわ。
いつまででも見ていられるわねぇ。
「カボチャではない、カボチャではない、カボチャではない……」
やだ、、
何かしら……？
またどこからかカボチャがなんとかって聞こえたわ……
私……幻聴が聞こえる……
長旅の疲れがでてしまっているようだわ。
早く部屋に戻って休みましょう。
幻聴が聞こえるなんて余程のことよ。
「アレクシス、すみませんが…… ディナーまで少し部屋で休んでもよいですか？」
「はっ、エレノア…… ごめん。気が回らず申し訳ないことをした。長旅で疲れているのに付き合わせてしまって……」
「いいえ、スカイにも会えて楽しかったです」
ーー最初は嫌々だったけど……。
「エレノアが楽しんでくれたのなら良かった！！ それでは部屋まで送るよ」
「ありがとうございます」
あの悪趣味な部屋で安眠できるかが心配だけど、幻聴が聞こえるくらいに疲れているのだもの。
しっかり身体を休めましょう。
