クールなイケメン御曹司が私だけに優しい理由～隣人は「溺愛」という「愛」を教えてくれる～

うるさい秘書～瑠香side～

「桐生課長！ おはようございます～」」


企画部門などがあるフロアで桐生課長を見つけた。
詩穂は……今はいないみたいだ。


「佐和田さん……」


桐生課長は相変わらずクールでカッコ良い。
でも、名前を覚えてもらえてる。やっぱり積極的にいった効果は出ている。


「この前はありがとうございました～」


わざと大きな声で言ったら、周りの女性達がチラチラとこちらを意識しはじめた。


「何のこと？」


「いやだぁ、マンションで色々お話ししたじゃないですか～。すごく楽しかったです」


「……佐和田さん。そんな話は止めてくれないか」


キリッとした眉、綺麗な切れ長の目、色気のある唇。こんな超イケメンは、世界中、どこを探しても見つからない。
このドキドキ、桐生課長に気づかれているかな？