ワケありニートな年下ワンコを飼いました
「あの子が作ってくれたのよ、これ」
「さっきの、かわいい男の子が? いつの間に捕まえたのよ」
「えっと……行きつけのバーで知り合ったんだけど……」

 ガクくんとの出会いから同居までの経緯を話すと、凛子はハンバーグ弁当を頬張りながら、目を丸くした。

「意外だわぁ。彩女が、そんなに大胆だったとは」
「そうね。自分でもビックリよ」

 改めて思い返しても、どうしてあのときガクくんを家に上げたのか、不思議で仕方ない。

 マスターの甥だから、安心している部分はあったと思う。でも、それだけじゃない。なぜか離れたくない、一緒にいたいと思ってしまった。

「それにしても、料理が苦手っていうのは、別に謙遜ではなかったわけね。前に食べていた手作りのお弁当も、彩女じゃなくて、その子が作ったものだったと」
「うん……私、家事全般が本当に苦手で。だから、お互いの利害が一致したというか」
「で、体の相性もいいわけ?」

 思わず、エビピラフが喉につかえそうになった。

「か、体のって?」
「だって、ただの同居人って雰囲気じゃなかったし。体の関係もありなんでしょ?」

 やっぱり、凛子は勘が鋭い。洞察力もあるし、特に恋愛に関する嗅覚が並外れている。
 ここで誤魔化しても仕方がないから、私は素直に頷いた。
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