ワケありニートな年下ワンコを飼いました
「私は頑丈だから。免疫力が、先天的に高いらしいの」
「一緒に寝たら、さすがにうつっちゃいますって。もしインフルとかだったら……」
「だからって違う部屋で寝るなんて、できるわけないでしょ。逆の立場だったら、ガクくんも同じようにするんじゃない?」

 そう言うと、さすがにガクくんは押し黙った。

「大丈夫。プロジェクトは一段落しているし、仮に私が数日休んでも仕事は回るから。いつも家のことを全部してもらっているし、看病くらいはさせてほしいの。その……彼女、だし」

 改めて口にすると、なんだか照れる。だけど、恋人の看病もできない彼女にはなりたくない。私だって、ガクくんのためにできることをしたいの。

「やばぁ~い、熱上がっちゃいそう~! はみかみながら言うの、ずるいですって~」

 毛布にくるまったまま、ガクくんが足をじたばたさせる。
 ……いまのところ、元気そうではあるわね。だけど熱が上がるときに気分が高揚する人もいるというし、ちゃんと様子を見ておかないと。

「はぁ~もう……本当に、うつっても知りませんよぉ?」
「時間差で私がダウンしたら、今度はガクくんが看病してね」
「それはもう、お任せください!」

 いつも通りの笑顔で言うと、ガクくんは素直にベッドルームへ向かった。
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