ワケありニートな年下ワンコを飼いました
 耳の裏から首筋を、熱い舌が伝っていく。そして体の隅から隅まで甘く溶かされて、もうほかのことなんて考えられなくなる。

 どこがいいのかなんて分からない。触れられるところ全部が気持ちいい。

「どこも反応がいいなぁ。それじゃ、ここはどうですか?」

 いきなり、ガクくんが私のつま先を舐めはじめた。親指と人差し指の間を擦るように、舌が動く。
 いままで感じたことのない快感が、足先から全身を駆け巡った。

「気持ちいいですか?」
「や……だ、だめ、そんなところ」
「隅から隅まで食べたいんですよ。彩女さん、美味しいから」

 まるで子どもがロリポップを味わうように、ガクくんは足の指を丁寧に舐めていく。

 オーガズムに達するような強い刺激ではないけれど、ずっと波が押し寄せている。全神経が足先に集中して、声を我慢するのも忘れてしまった。

「またひとつ、彩女さんのことが知れましたね」

 ガクくんの舌が、足先から少しずつ上がってきた。ふくらはぎや太ももを優しく擦りながら、私の体中を食べていく。

 過去の恋人と比べたいわけではないけれど、こんなふうに私を満たしてくれたのは、ガクくんだけ。
 相性とかテクニックとかは、よく分からない。でも、私を満たしたいという彼の強い気持ちが感じられて、それがすごく嬉しかった。
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