ワケありニートな年下ワンコを飼いました
大きい荷物を携えた、40代後半くらいの男性。上品なスーツの着こなし、オールバックの髪型、ピンと伸びた背筋、どこをとっても隙がない雰囲気だわ。
この方は、もしかして……。
「あの」
「あぁ、失礼」
声をかけると、男性は自分が邪魔になっていると思ったようで、スーツケースと一緒に横へずれた。
「人違いでしたら申し訳ないのですが……武内雅空くんの、お父様ですか?」
まわりくどいのは苦手だから、直球で尋ねてみる。するとその男性は、目を丸くして私の顔を見た。
「息子を、ご存知なんですか?」
やっぱり。この方が、ガクくんのお父様なんだわ。
ああ、なんだか想像していた通りというか……失礼な言い方かもしれないけれど、とてもお堅そう。本当に、マスターと正反対なのね。
「突然お声がけして、大変失礼いたしました。私は上條彩女と申します」
慌てて、バッグから会社の名刺を取り出す。
「ご子息の雅空さんと、お付き合いをさせていただいておりまして」
「あぁ、あなたが。弟から、少しだけ話は伺っています」
丁寧な所作で名刺を受け取ると、ガクくんのお父様は、まるで仕事の書類を精査するような表情で名刺に視線を落とした。
なんだか、一瞬たりとも気が抜けない感じ。
この方は、もしかして……。
「あの」
「あぁ、失礼」
声をかけると、男性は自分が邪魔になっていると思ったようで、スーツケースと一緒に横へずれた。
「人違いでしたら申し訳ないのですが……武内雅空くんの、お父様ですか?」
まわりくどいのは苦手だから、直球で尋ねてみる。するとその男性は、目を丸くして私の顔を見た。
「息子を、ご存知なんですか?」
やっぱり。この方が、ガクくんのお父様なんだわ。
ああ、なんだか想像していた通りというか……失礼な言い方かもしれないけれど、とてもお堅そう。本当に、マスターと正反対なのね。
「突然お声がけして、大変失礼いたしました。私は上條彩女と申します」
慌てて、バッグから会社の名刺を取り出す。
「ご子息の雅空さんと、お付き合いをさせていただいておりまして」
「あぁ、あなたが。弟から、少しだけ話は伺っています」
丁寧な所作で名刺を受け取ると、ガクくんのお父様は、まるで仕事の書類を精査するような表情で名刺に視線を落とした。
なんだか、一瞬たりとも気が抜けない感じ。