ワケありニートな年下ワンコを飼いました
 彼のおかげで、不器用でだらしない自分を許せるようになった。もちろん改善可能なところはしたいと思っているけれど、できなくても落胆したり卑下したりはしない。

 ガクくんの言う「ツインレイ」って、一緒にいることで、ありのままの自分を愛せるようになれる存在なのかも。

「さーて、ごはんの支度もしなくちゃだし、ちゃちゃっと片付けますよぉー」

 腕まくりをして気合を入れるガクくん。
 疲れているだろうから、夕飯はデリバリーでもいいのに……なんて言うと、きっとしょんぼりしてしまう。料理を作って食べてもらうのは、彼にとってすごく幸せで大切なことだものね。

「まずは、この本を書斎に戻してください。のろのろしていると、ごはんが遅くなりますからね」
「はーい。早くガクくんのごはんが食べたいから、頑張ります」

 それから指示通りに部屋を片付けて、ガクくんの荷物をクローゼットへ収納した。
 と言っても、夏物が少し増えただけ。やっぱりもともと、そんなに洋服を買うほうじゃないみたい。その代わり、スーツケースにはゲームと本がたくさん詰まっていた。
 
「プレステとかはテレビボードに置けるでしょー。書斎もシェアしていいですか?」
「うん。ふたりの家なんだから、当たり前よ」
「えへへ、いい響きですね。ふたりの家って」

 もうただの同居人じゃない。ガクくんは、大切な家族。
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