ワケありニートな年下ワンコを飼いました
「慰めないでくださいよぉ。僕はもっと、彩女さんに気持ちよくなってもらいたいんです」

 そう言いながら、ガクくんは私の胸に顔をうずめる。

 十分、気持ちよかったんだけどな。いままでにない感覚だったもの。だけど、このタイミングでそれを言っても、嘘っぽく聞こえるかしら。

 男性は結構、繊細だと言うし。変に慰めないほうがいいのかもしれない。

「……少しずつで、いいのよ」

 どう言葉をかけようか少し考えたあと、ふわふわの頭を撫でながら言うと、ガクくんがじっと見つめてきた。

「それって、今後は一緒に寝ていいって意味ですか?」

 言葉の裏にある私の気持ちを、彼はすぐに汲み取ってくれる。だから多くを口にする必要がなくて、すごく心地いい。
 私が頷くと、ガクくんは白い歯を見せた。

「やった! これから寒くなるし、嬉しいです」
「嬉しいのは、暖が取れるからなの?」
「あ、違いますよぉ。彩女さんが隣にいるからです」

 調子よく言って、キスをしてくる。そしてまた抱き合いながら何度も唇を重ねたあと、ガクくんは瞳を潤ませながら言った。
 
「あの……リトライ、したいんですけど」

 ……若いと、体力があるのね。そのあと2回も「リトライ」して、文字通り骨抜き状態にされてしまった。
 
 やっぱり私は、とんでもない子を拾ったんだわ。
 そう思いつつも、一線を越えた後悔は一切なくて、ただただ幸せな気持ちで胸が満たされるのを感じていた。
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