ワケありニートな年下ワンコを飼いました
 ガクくんの荒い息遣いが、脳を刺激する。私は歯を食いしばるものの、くぐもった声が漏れてしまった。

 普段は私の気分や体調を優先してくれるのに、今日は少し強引。だけど求められるのが、こんなに嬉しいなんて。
 もっと深くつながりたい。ガクくんと、ずっと触れ合っていたい。

 膝が崩れそうになると、ガクくんが後ろから抱き抱えるようにして支えてくれた。

「ガクくんっ……も、もうっ……無理っ……」
「彩女さん、かわいい」

 シューズボックスにしがみついて、必死に唇を噛みしめて、這い上がってくる波に抗う。そんな私をあざ笑うように、ガクくんの動きが速くなってきた。

「もう、イキそうですか? 僕もっ……そろそろ……」

 私の両腕を取って、少し上体を起こしながら、ガクくんが突き上げてくる。
 最初は自分が早いことを悩んでいたくせに、いまでは私の様子を窺う余裕が出てきた。逆に私は、どんどん自分を見失っていく。

 ガクくんが低く呻くのと同時に、頭が真っ白になって、体が痙攣する。
 同時にオーガズムに達するなんて初めて。これまでは相手だけが満足して終わりという感じで、セックスはそんなものだと思っていた。

 でも、ガクくんは違う。私を十分に満たしてくれて、そのうえで彼自身も満たされている。

 一緒にシューズボックスへ倒れかかって、呼吸を整えながら、顔を見合わせる。そして吸い込まれるように唇を重ねた。
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