nonsense magic
すると、ベッド横のカーテンの隙間からこぼれる朝のひかりが、そのひとの真っ黒な髪に透けて、きらりと反射する。
「(きれい、)」
……綺麗、だけど。
おひさまを浴びる朝と、闇に包まれる夜。
彼は"夜"が似合うひとだと、何も知らないのに、直感的に思ってしまった。
「……ね」
ぼうっとそんなことを考えていると、突然の至近距離。
顔をのぞきこまれて、思わず身体を後ろに引いてしまう。
そんなわたしに、ふ、と軽く口角をあげるそのひと。
「すげー避けるね」
「ご、ごめんなさい……。きゅうに近くて、びっくりしたので」
そろりと顔をあげると、なぜか試すように細められる瞳。
「昨日も、……今も知らないオトコ泊めるくらいだから」
────────相当慣れてるんだと思ってた
……"例えば、こーいうの“
セリフと同時に、そのひとの手のひらが手の甲の輪郭をなぞる。
意味を理解するのに、すこし時間がかかった。
じわりと頬が熱で侵食されるのを感じながら否定するように首を横にふる。
「……い、え。わたし、ぜんぜん」