誓約付き!?期間限定の同居生活~不仲なはずの狼系ドクターは、義妹を寵愛する
中上さんは、私の顔を見て、絶句していた。
「あ、あら、そうでしたか」
顔は笑顔だけど、引きつっていて、何故貴女が?って、いうような顔で、私を見ていていた。

「私の妻が、とてもお世話になっていたようですね」
「え、えぇ、私の可愛い部下として、社会人としても仕事も、一から私が指導しましたのよ」
「そうですか・・・妻が、出来が悪くて、慣れるほど邪魔ばかりしたようで」

中上さんは顔が強ばって、人って、病気じゃ無いのに、こんな顔色になるのかと思うくらい、青ざめていた。
「あの・・・あれは、言葉のあやと言いますか・・・」
「もう結構です。妻がどんな思いで仕事をしていたのか、今の貴女との会話で分かりました」

先生は、中上さんを睨みつけた後、近くにいた事務員に、笑顔で声を掛けた。
「お手を煩わせてしまい、申し訳ありません。外科部長の大野先生に、白波医院の富城が来たと、ご連絡いただけますか?」
「はい、お待ち下さい」
「では、私が来客室までご案内します」
隣に座っていた事務員が、立ち上がって、「どいてください」って、中上さんを押しのけて、「どうぞこちらへ」と、案内してくれた。

事務局内を見ると、皆、知らない人達だった。
新しい人達になっても、同じ態度を取っていたことがよく分かる。
スタッフ全員、よく言ってくれましたって、笑いながらヒソヒソ話し、小さく手を叩いている人もいる。
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