誓約付き!?期間限定の同居生活~不仲なはずの狼系ドクターは、義妹を寵愛する
【不仲な狼系ドクターとの同居生活】
同居生活が始まってから2週間。
天真先生は、外で食事を済ませて帰って来た後は、お風呂の時と、飲み物を取りにキッチンに入るくらいで、部屋に籠もっていた。

「出かける前は、戸締まり頼むよ」
「はい」

「寝る前は、戸締まり頼むよ」
「はい」

この2週間、顔を合わして交わした言葉だ。

いつもあまりに会話が少なすぎて、キッチンで水を汲んでいる先生に、
「天真先生、お忙しそうですね」
と話しかけると、「まぁな」と言って、私の横を通り過ぎて、部屋に戻ろうとした足を止めた。
「君に説明しても、分からないだろうが・・・」
そう言いながら、振り向いて話をしてくれた。

この数日間で、心臓移植手術とオフポンプ(循環器の補助や心臓を止める装置使わず、心臓を動かしたまま)冠動脈バイパス手術(新しい血液が流れる道を作る)のオペがあって、病院で仮眠したり、私がいない昼間に家に戻って、仮眠をしていたらしい。

時間があれば、『ダヴィンチ』を使ったロボット手術の技術磨きをしている。
症状によって手術の方法を決めるものの、人の体は、1人1人違い、教科書通りにいかない。何が起るか分からないから、起こりうる状況を想定し、十分な準備と、沢山の症例を知るために、常に勉強していると、教えてくれた。

「俺の帰りは不規則になることもあるが、誓約書さえ守ってくれたら、自由にしてくれたらいい」
そう言って、部屋に入って行った。

はいはい。自由にさせていただきます。
心で囁きながら、ソファでくつろいでいた。

本棚に目がいくと、沢山の数の本が並んでいる。
ふと、さっきの先生の会話を思い出した。
殆ど分からなかったなぁ・・・

『心臓手術』を検索して、先生が話していた単語を検索した。
内容は所々しか理解出来ないけど、先生が難しい手術に向けて、準備したり、訓練している・・・っていうのは理解出来た。
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