推しにおされて、すすむ恋

「あ、でもメンバー同士で恋愛していいのかな?」
「推しの俺(ノア)がイイって言ってるから、大丈夫だよ」


珍しくおちゃらけた玲くん。新たな一面に、またドキッと惹かれた。


「でも……ふふ。まさか推しに、私の恋を後押ししてもらえるなんて思わなかった」
「ゆのの恋、ちゃんと進んだ?」


日光に照らされながら、玲くんが私を見る。その姿はキラキラ光っていて、カッコイイなんてもんじゃない。


「うん、進んだ。今、最高に幸せな気分ッ」
「そっか」


フッと笑った玲くんが、真剣な顔で私を見る。
そして――


「俺もね、ゆのが大好き。
だから言わせてほしい。

ゆの、俺と付き合ってください」
「!」


顔を少しナナメに傾けて、口元は僅かに上がって。柔らかい眼差しで、私を見てくれる玲くん。

好きな人から「付き合って」なんて――感動して、今にも泣きそうになりながら答えた。
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