「生きること」 続編
その日の夜、黒木さんの帰宅がいつもより遅かった。
いつもなら、19時になる少し前に帰宅するのに、もう20時近い。
どうしたんだろう、、、
そう思い、黒木さんに連絡をしようと思っていると、玄関のドアが開いた。
「遅くなってしまって、すいません。」
「大丈夫です。今日忙しかったんですか?」
わたしの言葉に苦笑いを浮かべ、「そんなところです。」と言い、いつもと様子がおかしい黒木さん。
仕事で何かあったんだろうか。
そう思いながらも、少し元気のない黒木さんの着替えを待ち、食卓へと促したのだった。
その日の夜、ベッドで寝ていたわたしは寝返りをうった。
すると、ふと目が覚めると横に黒木さんが居ないことに気づく。
またベランダで夜空でも見ているのかな?と思い、寝室のドアを開け、ベランダの方を覗き込むと、やはりカーテンの隙間から黒木さんの後ろ姿が見えた。
わたしはカーディガンを羽織ると、ベランダのドアを開け「黒木さんっ」と呼び掛けた。
振り向く黒木さんは、いつもより元気のない表情だったが、わたしに気付くと微笑んで見せた。
「くる実さん」
「どうしたんですか?今日、何かありました?」
「いえ、ちょっと疲れているだけです。心配かけてすみません。」
黒木さんはそう言うと、「もう寝ましょうか。」と言い、わたしを抱き締め、寝室へと戻った。