空飛ぶ海上保安官は、海が苦手な彼女を優しい愛で包み込む
 中継元のヘリコプターがすぐ現場から離れたので、救助の様子は分からなくなってしまった。スタジオも、混乱しているようだ。
 私は、きっと三人ともヘリコプターに乗れたのだと信じ、スマホをお返しした。

「泊里さん、ちょっと」

 そのタイミングで上司から呼ばれ、裏へ向かった。

「屋上ヘリポートに、警察を案内して欲しい」

 そう言われ、色々と悟った。
 やはり、御船伊は救助された。そして、あのヘリコプターでこのホテルまで飛んできて、そのまま逮捕されるのだろう。

「承知しました」

 御船伊に会わなきゃいけないと思うと、複雑な気持ちになる。だけど、大丈夫だと自分に言い聞かせた。きっと凌守さんも、同じヘリコプターに乗っている。
 私は警察官と合流後、彼らを屋上階まで案内した。
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