空飛ぶ海上保安官は、海が苦手な彼女を優しい愛で包み込む
たくさんの行き交う人々の中に凌守さんの声が聞こえて、振り向いた。彼が手を振りながら、こちらに駆けてくる。
ブルーのポロシャツにベージュのチノパンを合わせたスタイルは、マリンルックで素敵だ。斜めがけにした小ぶりのバックが、スポーティでもある。
「すみません、お待たせしてしまいました」
ぺこりと頭を下げると、凌守さんは微笑みながら言う。
「いえ、俺もいま来たところですから」
だけどすぐ、なぜか顔を歪めた。私の足元を見ている。
「何か?」
「あー、いや。可愛らしい服装だなと思ったのですが、その、今日は海辺を散策しようと思っていたもので。その靴で、大丈夫かなと。いや、プランを変えるべきか……」
言いながら、凌守さんは顎に指を置き考え出してしまう。私は少し浮かれていたことに気付き、赤面してしまった。
デートでもないのに、水色のワンピースにヒールの靴を履いてきてしまった。
ブルーのポロシャツにベージュのチノパンを合わせたスタイルは、マリンルックで素敵だ。斜めがけにした小ぶりのバックが、スポーティでもある。
「すみません、お待たせしてしまいました」
ぺこりと頭を下げると、凌守さんは微笑みながら言う。
「いえ、俺もいま来たところですから」
だけどすぐ、なぜか顔を歪めた。私の足元を見ている。
「何か?」
「あー、いや。可愛らしい服装だなと思ったのですが、その、今日は海辺を散策しようと思っていたもので。その靴で、大丈夫かなと。いや、プランを変えるべきか……」
言いながら、凌守さんは顎に指を置き考え出してしまう。私は少し浮かれていたことに気付き、赤面してしまった。
デートでもないのに、水色のワンピースにヒールの靴を履いてきてしまった。