人生 ラン♪ラン♪ラン♪ ~妻と奏でるラヴソング~ 【新編集版】
 家に明かりはついていなかった。
 日付は既に変わっていた。
 妻が起きているはずはなかった。
 静かに玄関ドアを開け、音を立てないように閉めた。
 
 リビングの電気をつけてから台所へ行って冷蔵庫からビールとチーズを取り出した。
 歌いまくったせいか、ラーメンは胃の中から完全に姿を消していた。
 椅子に座って缶のままビールをゴクゴクと飲んだ。
 チーズをかじると驚くほどの大きなゲップが出たので、誰もいないのに辺りを見回してしまった。
 すると、テーブルの隅に置かれている原稿が目に入った。
 家を出る前に見た時と同じ様に付箋がいっぱい付いていた。
 しかし、何かが違っていた。
 よく見ると、一番上に黄色の大きなメモが貼ってあった。
 それを手に取った。
 妻の丸文字でびっしりと埋まっていた。
 一番上に『お帰りなさい』と書いてあった。
 それに続いて、小説に関することが書かれていた。
 ビールを一口飲んでからそれをもう一度読んだ。
 残りのチーズを食べてビールを飲み切り、原稿を持って自室に向かった。


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