北帝連―Taiju×shinobu編
その日の夜。
バイトが無かった俺は、牧村さんの部屋に遊びに来ていた。
「聞きましたよ、連盟の話。
なんか辻霧がヤバいとか噂になってましたよ」
「ハハッ、あいつらな。
このまま折れなきゃ、やむを得ねえわな」
「潰すんですか?」
「まあ、そうなるだろうな」
「‥へえ」
単車を買えるのもしばらく先だし、スグに暴走族に入る訳ではないのだが、興味本位で色々と聞いてみる事にした。
「都築さん達、青ざめてたらしいですよ。
なんかバックが付くからどうのって」
「だろうな。
ケツモチが付くって事は、毎月ヤクザに金払わねえといけねえしよ」
「え、マジすか?北帝連もすか?」
「ああ、みんな払ってるぜ」
「‥ちなみに、おいくらですか?」
「毎月2000円」
「あれ、意外に安いっすね」
「たかが月2千でも、50人居れば月10万。
ケツモチっていっても、ほとんど何もせず名前を貸すだけで10万のシノギだぜ。
こんなシノギを10個もてば月いくらになる?」
「‥‥100万」
「ちりも積もればってやつだ」
正直、俺は別に金を払ってまで暴走族に入りたい訳ではないし、牧村さんと同じKHに乗れさえすれば、ただの走り屋でも良かった。
「そういえば、辻霧って強いんですか?
そもそも何人くらい居るんですか、北帝連と辻霧って」
「ウチは50人くらいで、辻霧は30人弱ってとこじゃねえか。
強いかどうかで言ったら、北帝連よりは弱い。他のチームよりは強いってとこか」
「へえ。じゃあケンカになったら、けっこう大規模な抗争になるんですね」
「まあな」