北帝連―Taiju×shinobu編
皆が牧村さんを恐れる理由の一端を見た気がする。
「‥フッ‥‥アハハハッ」
「幻滅したか?」
「いえ、全然」
たしかに不良の才能はある人だ。
けど、威圧して人から金を巻き上げたり、暴力を行使して金を集めるタイプの悪ではなく、
牧村さんの場合、そうなる様に予めステージを運んだりズラして罠を仕掛けているだけの話で、金の方から勝手に歩いてくるだけ。
「やっぱ牧村さんはカッコいいっすよ。
ヤクザになってもイジメないで下さいね」
「ハハッ。俺は何も変わらねえよ」
本当にその通りだと思う。
どこに属していても、この人は牧村良平。
都築さんや俺らを殴った辻霧の男達などとは格の違う、悪のエリート。
「なんか北帝連入りたくなってきたなあ」
「入りゃいいじゃん」
「いや、ちょっと訳ありで三カ月くらい金欠なんで、単車は勿論、とっぷく買う金も用意出来そうにないんすよね」
「なんだよ訳ありって」
「内緒っす。ダセー男になりたくないんで」
「ハハハッ。じゃあ聞かねえ」