御曹司たちの溺愛レベル上昇中


──それから、リビング付近にあった箒やベルト、フライパン……わたしは松葉杖と、

各自武器を調達してすぐ、音の原因は何か、本当に誰かいるのかを探しに上へ。



懐中電灯を持つ響くんを先頭に一列で進む。


「……なんかよ、ちょっとしたホラーだよな。こんな広いとこほぼ真っ暗で歩くとか。別に怖くねぇけど!」



「なら、後ろから肩掴むのやめてくれる?」

「こ、これは……小柳に何かあったらお前にすぐ知らせるためで……」

「思いつきみたいに言わないでくださいよ。…琉衣さん、このくらいのペース平気?」

「うん、ありがとう大丈夫だよ」
 


後ろには雪さんがいるし。
颯くんだけ怖い気持ちが多少伝わってくるけど、雪さんと響くんはあまり怖がる素振りは見せない。
……雪さんなんて、長男だからって一人で行く勇気もあるんだもの。
止めて正解だとは思ったけど。

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