御曹司たちの溺愛レベル上昇中
「小柳に近寄るやつの声は聞こえんだよばかめ!」
「それは都合のいい耳ですね!」
「おうよ!」
……この言い合ってる今のうちに、あーん対策として食べ終えてしまおう。
「ねぇ琉衣ちゃん、少しは癒された?」
「はい、ケーキも美味しいですし。雪さんセラピー効果ありです」
「良かった」
先に食べ終わった雪さんはお皿を置いてわたしの頭をなでる。
……ほんと、雪さんだけいつも落ち着いてるから不思議とこっちも落ち着ける。
ありがとうございます、と告げてわたしは最後の一口を食べた。ところで、
撫でられていた手が離れたと思えば、雪さんが真横にいて、気付いた時には……
「颯くんがっ……え……」
「響こそ……?んあ……!?」
雪さんがわたしの頬にキスしていた──
な……え!?
ゆ、雪さんだよね?今の雪さんだよ、ね?
離れて満足げに笑う雪さん。
驚きやら何やらで、ブワッと込み上げてくる熱に、ほっぺたをおさえた。