御曹司たちの溺愛レベル上昇中
小鳥遊くんも響くんも、自室へ戻ってしまい、わたしは暫く共有ルームに居たのだけれど……
とてつもなく広く感じる部屋が、あまりにも静かすぎて、わたしも戻ることにした。
「はぁ……」
小鳥遊くんに言われた通り、ちゃんとドアを閉めてからベッドに背を預け床に座った。
そのままぼーっと天井を見上げる。
「……綺麗な天井。あのアパートにはシミがついてたのに」
真っ白な天井、軋まない床。
一人暮らしもどきみたいな生活をしたけど、アパートでは自分だけの部屋はなかった。
ずっと一人の部屋に憧れは持っていたし、欲しいとも思ってた。
でも、いざその空間に置かれると、
誰かが居るのに、ドアを閉めるだけで
こんなに寂しくなるものなんだ……