御曹司たちの溺愛レベル上昇中

ただにこりと笑みが返されたけど、

も、物凄いお方……だよね?


確かに話し方もだけど、身なりがきちんとされていて、社長秘書ですって言われたら──信じちゃう。
嘘の名刺とは思えないけど……

いい人なのかもしれない、とは言え、すぐに信じてしまうのもいけないだろうし。


『あやしい者ではないのですが、わたくしの素性確認のためお電話にて、わたくしの名前を社長にお伝えください』

『え?』

『それとお住まいの件なのですが……ひとつご提案がございます』


ご老人が穏やかな面持ちで話してくれるから、つい、聞くだけなら……とわたしは名刺をポケットにしまった。

この際、学校のことは置いておこう。
遅刻確定だけど……ちょっと期待しちゃう自分もいるから。
とりあえずすがるものがあるなら……って。


『わたくしが今住まいにしている部屋が三つほど空いており──』

『えっ!?』


わらにもすがる思いが強すぎて、つい話を遮ってしまった。


『す、すいません……』

『いえいえ。住まいと言えど……シェアハウスなるものでございますので、色々大変なことはあるかと思いますがどうでしょう?』


『ち、ちなみに……おいくらくらいで?』


ご老人はにこりとびくびくするわたしに笑みを見せる。

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