御曹司たちの溺愛レベル上昇中

『今のおうち以上には致しませんよ』

『……シェアハウスってことは、誰かは居るんですよね?』


わたしの質問に、ご老人は手を合わせた。


『あ、そうそう!ぼっ……っお三方ともお嬢さんの通われている学校の子達でございます』


ぼっ──?ぼっ、とは何だろう。

気になったけど、それよりも安心材料が増えたことは嬉しい。まだ仮の安心、だけど。


『三人とも、同じかぁ……』


だったら仲良くなれる可能性も、うまくやっていける可能性も大じゃない?


『お家にはお嬢さんと誰がお住まいに?』

『あ、わたしだけです。父の単身赴任に母がついていってるので』
『なるほど……そのご年齢で一人暮らしをされていたのですね。素晴らしい』


小さく拍手してくれるご老人だけど、一人暮らし歴は一ヶ月なわたし。


『ご両親への相談もありますでしょう。ご返事が決まり次第、名刺裏面の番号にお電話くだされば対応致しますね』


裏面?

ポケットから名刺を出して確認すれば、携帯番号が書かれていた。


『わたくしの番号です。アパートのお話に加え、長話になってしまいましたが、ご検討を』

『あっ……はい』

『では、わたくしはこれで失礼致します』


深々とお辞儀をしてご老人は帰っていく。



──なんか、この短時間で凄い濃い話ばかりだった……。
ついペラペラ喋ってしまったけど、これが本当の話ならこの話を蹴ったら、わたし本当にホームレスになるかもしれない。

野宿の女子高校生生活……絶対イヤだ。
< 7 / 250 >

この作品をシェア

pagetop