バツイチナースですが、私を嫌っていた救急医がなぜか溺愛してきます


しばらく暮らしていただけなのに、佐和の荷物はマンションのあちこちに増えていた。
それを池辺の家に送り、それに並行して香耶は就職先と住むところを考えなくてはいけない。

たまたま青葉大学病院では常時看護師不足に悩まされているようで、恩師に連絡したらすぐに採用が決まった。
結婚のために辞退していたが一度は大学病院に就職が決まっていたし、病院で看護助手のアルバイトをした経験があることが認められたようだ。

「これでもう安心ね。次は住むところを決めなくちゃ」

佐和がマンションを用意すると言いだしたので、香耶は焦った。
これからは給料だけで生活していくのだから、高い家賃は払えない。
丁寧にお断りしたら、佐和が用意するというのは購入するという意味だったので、ますます遠慮した。

そんな話を聞きつけたのか、拓翔が思わぬことを言いだした。

「ここに住めばいい」
「え」

簡単そうに言われても「はい」と返事できるはずがない。



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