メガネを外したその先に
先生の答えに、私の顔にパァッと花が咲く。


決して、肯定の返事ではなかった。

でも、真正面から否定されることもなかった。


「じゃあ、早く治さなきゃ」


本当に少しずつ、先生との関係性が変わっていく。

過去の反省から調子に乗るのは良くないって思うのに、芽生えた実感に浮かれてしまうのが恋だ。


「行き先、考えとくね」

「今日はとにかく寝ろ」


先生に軽くあしらわれながらも、目標ができたことによって私の免疫力も一気に上がった気がした。
< 113 / 213 >

この作品をシェア

pagetop