メガネを外したその先に
「初めまして、雪乃(ゆきの)です。」


改札から駆け寄ってきた小柄な彼女が、ペコリと俺に向かって頭を下げてきた。


「龍弥です、よくすぐわかりましたね」

「えっ、すぐわかりましたよ。慶先輩から“横浜流星似のイケメン”って聞いてたので!」

「それは…流石にアイツ盛りすぎだろ」

「いやいや、全然盛ってないです。実際に見たら、本当にイケメンで輝いてましたもん!」


初対面だけれど、凄く話しやすい子だった。

慶が紹介してきたくらいだから、言葉数の多くない俺とも相性が良さそうだと思ってくれたのだろう。
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