【ご令嬢はいつでもシリーズ5】悪役令嬢の厄落とし! 一年契約の婚約者に妬かれても、節約して推しのライブ予約してあるので早く帰りたい。だめなら胃腸薬ください!
そのとき、ドアがコツコツと鳴って、メイドが報告にやってきた。
「あ、あの……。いかがいたしましょう。エバン様がお見えなのですが……」
ヘティがすぐさま顔色を変えた。
「噂をすればですわ、お嬢様」
「え……? そのエバンって、誰なの?」
ヘティの次の台詞に私は言葉を失った。
「お嬢様の婚約者でございます」