天色ガール【修正版】
「俺らが原因で、このゴリラが他の族から狙われることになった……」
非常に悔しそうな顔で話しているが、内容は“ゴリラ”の話。
そんな彼に輝がポン、優しく肩に手を置いて。
「ゴリラといってもメスゴリラだ。みんなで守ろう」
「お前らぁああ!!」
なんだよメスゴリラって! ふざけんな!!
数歩前にいる奴らに飛びかかろうとすれば、何かを察したのか二人ともすぐにその場から離れた。チッ。
「と、飛びかかるとか、まじゴリラ……っ」
あひひひ!と藍の気味の悪い笑い声が後ろから聞こえてくる。
別にゴリラに飛びかかるイメージはないだろ!
(我慢我慢我慢我慢……)
ぐっと握りしめた拳を反対側の手で抑え込み、そう念仏のように心の中で唱えていれば、想乃が「あれ見て」と下の階に目を向けた。
「下がどうした……ん?」
な、何かがおかしい。
ざっと100人近くいる面子たち。その場に突っ立っていることに変わりはないが……
なぜかみんな、妙にキラキラとした瞳であたしを見上げている。