天色ガール【修正版】
「や、ヤエさんすげえっす!」
あのモヒカン頭が一人声をあげた。
「最後、総長たちに飛びかかろうとしてたよな!?」
「あの藍さんに向かって怒鳴るとか……」
「姫ってすげぇ!!」
彼の言葉を始めに、あちこちから“すげえすげえ”と称賛?の声が聞こえてきた。
……まぁ一部、「ゴリラだからか!」と変に納得してる奴らもいたけれど。
「八永ー!」
「一緒に遊ぼうっスー!」
称賛の嵐の中、そんな聞き慣れた声がした。
「あ、太郎たちだ」
想乃がフェンスに近づき覗き込むようにして下を見る。
あたしも少しフェンスから身を乗り出すと、香と太郎が手をブンブン振っているのが見えた。近くにいる和樹は迷惑そうにしている。
「想乃って、太郎の憧れの人なんだよね?」
「そうだけど……太郎から聞いた?」
……うーん。
目の前で照れくさそうに頬をかく想乃と、下で「遊ぼっスー!」と叫んでる太郎を見比べてみるが、髪色以外の共通点は一つも見当たらない。
太郎は想乃のどこに憧れたんだろうなーと不思議に思っていれば。
「太郎たちと仲良くなれたんだね」
ポツリと想乃が言葉を零した。