天色ガール【修正版】



「や、ヤエさんすげえっす!」



 あのモヒカン頭が一人声をあげた。



「最後、総長たちに飛びかかろうとしてたよな!?」

「あの藍さんに向かって怒鳴るとか……」

「姫ってすげぇ!!」



 彼の言葉を始めに、あちこちから“すげえすげえ”と称賛?の声が聞こえてきた。


 ……まぁ一部、「ゴリラだからか!」と変に納得してる奴らもいたけれど。



「八永ー!」


「一緒に遊ぼうっスー!」



 称賛の嵐の中、そんな聞き慣れた声がした。



「あ、太郎たちだ」



 想乃がフェンスに近づき覗き込むようにして下を見る。


 あたしも少しフェンスから身を乗り出すと、香と太郎が手をブンブン振っているのが見えた。近くにいる和樹は迷惑そうにしている。



「想乃って、太郎の憧れの人なんだよね?」


「そうだけど……太郎から聞いた?」



 ……うーん。


 目の前で照れくさそうに頬をかく想乃と、下で「遊ぼっスー!」と叫んでる太郎を見比べてみるが、髪色以外の共通点は一つも見当たらない。


 太郎は想乃のどこに憧れたんだろうなーと不思議に思っていれば。



「太郎たちと仲良くなれたんだね」



 ポツリと想乃が言葉を零した。



< 85 / 115 >

この作品をシェア

pagetop