リベンジ溺愛婚~冷徹御曹司は再会した幼馴染を離さない~
わかっていたけれど反応の薄さに落ち込む。でも、涼成くんに本来の自分を取り戻してもらう作戦は始まったばかりだ。
これから少しずつ涼成くんに子供の頃のような感情を取り戻してもらいたい。
「さっき俺の好物を揃えたと言っていたが」
ハンバーグを食べたあとで涼成くんがふと口にした。
「今はそこまで好きじゃない。からあげもオムライスもな」
「えっ、そうなの?」
衝撃的な事実に目を見開く。
「子供の頃は大好きで、食卓に出てくるとよろこんでたのに」
「いつの話をしているんだ」
涼成くんがぼそっとつぶやく。
「雷のときもそうだったが俺はもう子供じゃない」
「それはわかってるけど」
十六年も会っていなかったのだから、私の知っている涼成くんは十三歳のままで止まっているのだ。
「じゃあ今の涼成くんの好きな食べ物はなに?」
「そうだな……」
食べる手を止めた彼が考える素振りを見せる。
なかなか答えが出てこないのは、ものすごく考えなければいけないくらい好きな食べ物が思い浮かばないからだろうか。
それか、好きな食べものなんてないのかもしれない。
今の涼成くんならありえそうだ。