リベンジ溺愛婚~冷徹御曹司は再会した幼馴染を離さない~
「涼成、待ってたぞ」
すると店内の奥から白色のコックコートを着た男性が現れる。涼成くんの知り合いのようだ。
「窓側の席が空いているからそこに座ってくれ」
「ああ、ありがとう」
涼成くんの返事を聞いたコックコートの男性の視線がふと私に向かった。
「どうぞごゆっくり」
「ありがとうございます」
私は軽く頭を下げる。
コックコートの男性は再び店の奥へと戻っていった。
言われた通り窓側の席に向かう涼成くんのあとをついていき、向かい合って腰を下ろした。
「知り合いがシェフを務めるカフェなんだ」
涼成くんが教えてくれる。さっきのコックコートの男性のことだろう。
「こんなに大きなホテルのカフェでシェフをしているなんてすごいね」
「そうだな。高校時代の友人だが、卒業後は親の反対を押し切って料理の道に進み、成功をおさめたのだから尊敬してる」
ということは彼も小中高一貫の進学校に通っていたのだろう。大学には進学せずに、料理を学ぶ道に進んだようだ。
「俺にはそんな勇気がなかったから」
メニュー表を手に取りながら涼成くんがつぶやいた。
そんな彼の顔をじっと見つめる。すると、彼の視線も私に向かって目が合った。