リベンジ溺愛婚~冷徹御曹司は再会した幼馴染を離さない~
「きれいだね」
目の前にはきらきらと輝く夜景が広がっている。
「そうだな」
隣で涼成くんがうなずいた。
その横顔を見ながら先ほどのカフェでの彼の言葉を思い出す。
「涼成くんは子供の頃夢はあった?」
「なんだいきなり」
たしかに突然の質問だったかもしれない。
「夢か」
涼成くんがじっと窓の外を見つめた。
「あったよ」
しばらくしてから静かに呟く。それからゆっくりと言葉を続けた。
「子供の頃から祖父に言われた通り生きてきた。それが多岐川家に生まれた俺の役目だと思っていたから。でも、たったひとつ。どうしても祖父にじゃまをされたくないことがあった。たぶんそれが俺の夢だったんだろうな」
「おじい様にじゃまをされたくないことって?」
尋ねた私を涼成くんが見つめる。
「内緒だ」
「なにそれ。気になる」
そこまで話しておいて教えてくれないなんて。
「お願い、教えて」
「教えない」
涼成くんは頑なに教えようとしてくれない。なおさら気になる。
「じゃあじゃんけんして。私が勝ったら教えて」
「なんだその提案は」
呆れたような表情を見せる涼成くんに「お願い」と顔の前で両手を合わせた。