リベンジ溺愛婚~冷徹御曹司は再会した幼馴染を離さない~
びしっとしたスーツに身を包み、髪型もしっかりと整っている彼はすでに身支度を終えていた。
「今日は早く帰れるんだが、この前のパン屋でパンを買ってこようと思う」
「サンドイッチを食べたお店の?」
「他のパンを食べたいと言っていただろ」
涼成くんの言葉にテンションが上がった。
閉店してしまう前に食べてみたかったのでうれしい。
メイクをいったん中断して立ち上がり、ドアの前にいる涼成くんのもとに向かった。
「フルーツサンド残ってるかな。もしあったら食べたい」
「他には?」
「涼成くんのおすすめでいいよ」
「わかった」
涼成くんがうなずく。
そんな彼を見つめる私の表情は自然と緩んで笑顔が浮かぶ。それくらいあのお店のパンを食べられるのがうれしくてたまらない。
「絶対に買ってきてね。約束だよ」
すると、涼成くんの口もとがふっと緩む。
「わかってる」
そう答えた彼が小さく笑顔を見せた。けれど、すぐにもとの固い表情に戻ってしまう。
でも、また笑ってくれた。
何気なく見せた彼の笑顔に心がほっこりと温かくなる。