リベンジ溺愛婚~冷徹御曹司は再会した幼馴染を離さない~
「話があるの。入ってもいい?」
涼成くんの自室に入るのは初めてだ。
入室を禁止されていたわけではなく、これといって訪ねる用事がなかったので今まで入るきっかけがなかった。
数秒の沈黙の後で扉が静かに開く。
部屋着姿の涼成くんが姿を見せて、「どうぞ」と私を招き入れてくれた。
「おじゃまします」
とっさに押しかけてしまったが迷惑ではなかっただろうか。今さら気づいて恐る恐る入室する。
デスクの上にノートパソコンが開かれているのを見て、やはり迷惑だったのかもしれないと心配になった。
「ごめんね。仕事の途中だった?」
「いや、そろそろやめようと思っていたから気にするな」
涼成くんがノートパソコンの電源を落とす。その後でイスに腰を下ろした。
「それで、話って?」
「あ、うん。えっと……」
梨央ちゃんと一緒にいた理由を確認したかったはずが、なかなか切り出すことができない。
視線をさまよわせていると、書棚に懐かしい一冊を見つけた。
「あの本」
私の視線に気づいた涼成くんも書棚に目を向ける。イスから立ち上がり、彼はとある一冊を手に取った。