リベンジ溺愛婚~冷徹御曹司は再会した幼馴染を離さない~
「もしかして涼成くんの初恋相手はヒロインの女の子だったりする?」
子供の頃ふたりで夢中になって読んでいた本だからその可能性もあるかもしれない。もしもそうならふたりで同じ本の登場人物に恋をしていたことになる。
そんなことを思いながら再び視線を本に戻し、指でページをめくっていく。
軽く文を読み、挿絵を見ていると、この本を読んでいた当時の記憶が懐かしく蘇ってきた。
読もうと思ったきっかけは涼成くんと同じ本を好きになりたかったから。
三つ年下の私にはまだ難しかったし、読み終わるのに時間がかかったけれど、涼成くんと同じ本を読んで感想を言い合えるのがうれしかった。
そんな当時の記憶を鮮明に思い出す。
「俺の初恋相手は……」
ふと隣から低い声が聞こえたかと思うと頬になにかが触れた。
えっ、と思い顔を上げると間近で私を見つめる涼成くんと目が合う。彼の指先が私の頬を滑り、手の平で優しく包まれる。
その瞬間、どくんと心臓が大きく揺れた。
動けずに固まっていると涼成くんの顔がさらに近づいてきて唇同士が優しく触れる。
ちゅ、と小さく音をたて、彼の顔が離れていった。
ようやく我に返った私は大きく目を見開く。
「えっ。い、今のって……」