リベンジ溺愛婚~冷徹御曹司は再会した幼馴染を離さない~
それに、先ほどのおじい様の言葉も理解ができた。
おじい様は私たちが想いを伝え合うのを聞いて、愛があると判断したのだろう。
つまり、私たちはおじい様に夫婦として認めてもらえたことになる。
「それじゃあ私はこれからも涼成くんのそばにいてもいいの?」
「ああ。柚葉はこれからもずっと俺の妻で、俺はずっと柚葉の夫だ」
涼成くんが両端の口角を上げてにこりと笑う。
子供の頃と同じ笑顔で、懐かしさが込み上げると同時に彼への愛おしさが溢れてくる。
「涼成くんっ」
イスから立ち上がり涼成くんに抱き着いた。
そんな私の背中に彼の手が回り、そっと抱き寄せられる。
このまま抱きついていたいが、涼成くんが点滴中だというのを思い出して慌てて離れた。
「ごめん。つい……」
「いや、こんな管につながれていなければもっと柚葉を思いきり抱きしめられるのにな」
涼成くんが残念そうに小さくため息をこぼす。
珍しく感情を表に出した彼を見て思わず笑ってしまった。
「それじゃあ退院して家に帰ってきたら思いきり抱きしめて」
そう言った私を見て涼成くんがにこりと微笑む。
「キスは?」
「もちろんいいよ」